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順天湾庭園博に行こう!




順天湾庭園博 5つのワクワク 5つの不安
毎回恒例のこれを書いておきますね。

5つのワクワク −これは楽しそう!!!−

1 順天湾の素晴らしい景色を存分に楽しめます!
 実は私、麗水万博の開催前に立派な写真集を頂いています。韓国の海洋や海岸の美しい写真がたくさん載っていたのですが、その中でも一番ひかれたのが順天湾の写真。緑豊かな姿(真ん中の写真です)も、夕日が干潟に当たってきらめいている姿も、それぞれにとても美しかったのです。「麗水万博のついでに寄ろうかな」と思ってしまったほど。ただ、実際には、この場所に行くのはいろいろと制約も多く、公共交通機関のみで訪問するのはなかなか厳しく、見学施設などもあまり整備されていないということもあって断念しました。
 この素晴らしい光景を望む場所で、博覧会が開かれる。これによって交通アクセスや観光地へのアクセスも飛躍的に改善されるはずです。そういう意味で、この博覧会一番の見ものはやはり順天湾の美しい光景なのです!
2 麗水万博の一部施設再オープンで二倍楽しめます!
 去年万博が開催された麗水市は、実は庭園博が開催される順天市とほぼ隣り合った町。ということで、庭園博に合わせて万博の主要施設が再オープンします。まずは、エキスポデジタルギャラリーとスカイタワーが解放。最終的には、麗水万博で一番人気だったビックOショーも再開されるとか。そして、別料金ではありますが、アクアリウム(アクアプラネット麗水)も当然、見学することができます。嬉しいことに、麗水万博会場と順天湾庭園博会場とを結ぶシャトルバスも用意。これは行くしかないですね。(韓国語のみですが、案内はこちら(麗水博覧会再解放)。)
 博覧会マニアにとっては「会期中はここに○○があったなあ〜」などと思いながら、会場跡地を見学するのもまた楽しみの一つ。通常は何も残っていないところを散策するのですが、今回は残っている主要施設を存分に楽しむことができる。一度の訪問で二度楽しめる順天湾庭園博なのです!
3 春・夏・秋と3シーズンの庭園が楽しめます!
 麗水万博で残念だったのが、万博条約の規定上、たった3か月の会期しか取れなかったこと。そのため、日本のゴールデンウィークにもお盆にもかからず、更に韓国の梅雨の時期(6月下旬〜7月)にどんかぶり。また、広報のやり方が悪かったことなどもあり、短い会期であったにも関わらず、盛り上がりを見せたのがかなり後になってから。800万人という入場者目標達成にものすごく苦労したのも、このあたりの事情があったかと思います。
 今回の順天湾庭園博は4月20日〜10月20日の6ヶ月間と非常に長い期間。桜の花から紅葉の初めまで、いろんな姿の庭園を見ることができます。もちろん、ゴールデンウィークもお盆も夏休みもシルバーウィークも入っています。お好きな時期に、あるいは何度も、さまざまな姿を見ることができる順天湾庭園博なのです!
4 LCCでますます気軽に隣国開催を楽しめます!
 2012年と2013年の大きな違い。それは、日韓の間に航空自由協定(いわゆるオープンスカイ協定)が発効し、行き来が大幅に増加したこと。とりわけ、LCC(格安航空会社)が大量に参入しています。特に、去年11月に就航したエアアジアジャパンの成田・釜山線、そして今年9月に就航するピーチの関空・釜山線は、他の航空会社に対するインパクトも非常に大きく、同区間を運行する大手や中堅航空会社の航空運賃もどんどん値下がりしています。
 ソウル便はさらに安く、セール時であれば往復1万円も全く不思議ではなくなりました。韓国は国内線の航空運賃も安い国のため、ソウル・仁川まで飛行機で行って空港鉄道で金浦空港へ、そこから国内線で麗水空港へ、空港から順天まではリムジンバスという入り方も可能。安い航空運賃で行けるようになった韓国、せっかくなので2013年は順天湾庭園博を訪問してみては。韓国はいまや、一生に一度思いきっていく場所ではなく、気軽に何度も楽しめるディスティネーションなのです!
5 SNSの日本語情報を活用して深く楽しめます!
 海外で開催される博覧会の問題の一つが「なかなか情報が入ってこないこと」。最近はホームページでの情報提供が多いのですが、どうしても現地語のページのみが充実していき、英語を含めた他国語のページはおざなりになりがちなのです。これが中国や台湾であれば、漢字という東アジア共通語の力で多少は理解できるのですが、ハングルとなると(自分を含めた)大抵の人には???となってしまいます。
 それを解決するのが、SNS。順天湾庭園博は日本語のFacebookページを持っており、これが一番充実した情報が載っているのです。Facebook上には韓日翻訳などお手のものの方も多数おられ、重要な情報は翻訳してくれています。さらに、Facebook上で「広報委員」を募集したりと、盛り上げる手法もいろいろと工夫。海外の博覧会でここまで日本人に特化してファンの囲い込み(?)をした例は記憶になく、そういった点でもいろいろとマニアな楽しみもできそうな順天湾庭園博なのです!


5つの不安 −これって、大丈夫かなぁ…???−

1 派手なパビリオン、目玉出展が見当たらない…?
 庭園博覧会なので仕方ないかもしれませんが、公式ホームページを見ていても目玉となるパビリオンや出展物が見当たりません。温室はあるものの、これもあまり前面にPRしていないので、それほどの規模でもないのかも。となると、いったい何が目玉なのか…。淡路花博にはラフレシアや青いケシ、浜名湖花博にはモネの庭やトピアリー、台北花博にはハイテク技術や3D映画などがありました。そんな目玉展示や目玉建物が見当たらないんですよね。まあ、目玉にこだわるということ自体が前世紀的な博覧会観なのかもしれないとは思いつつ、アピールとしては弱い気もするのです…。
2 AIPHの「花博」、東アジアで多すぎ…?
 AIPH(国際園芸家協会)が認定して実施する「国際園芸博覧会」。BIE(博覧会国際事務局)が承認する、いわゆる「万博」に比べると、開催間隔や実施規模の規制が比較的緩いため、特に近年、東アジアで猛烈に開催されています。2000淡路島、2004浜松、2006瀋陽、2009安眠島、2009浜名湖、2010台北、2011西安、そして2013順天。さらに2014青島、2016唐山、2018台中、2019北京と続きます。正直、国際博覧会としてのありがたみが若干薄れてきてしまっているような…。さらに、今回の開催地の隣り町が2012に万博を行った麗水市。正直、地域住民も、世界各国も、博覧会疲れしていないかが心配なのです…。
3 相変わらず悪い国内交通の便、宿泊先もあまりなさそう…?
 LCCの話も書きましたが、日本から行きやすいのは圧倒的にソウルと釜山。そのいずれからも遠い順天は、非常に行きにくい都市なのです。下手をすると日本→韓国よりも、ソウル→順天や釜山→順天の方が時間がかかってしまいそう…。また、地理的要因で常に終点まで乗っていればよかった麗水に比べ、順天は途中下車をする必要が多かれ少なかれ出てくるので、ハングルが全く読めないとちょっとつらいかも。そして、宿泊先も相変わらず見当たりません。韓国の安宿(モーテル)は飛び込みが基本なので、全く泊まれないことはないとは思うのですが…。
4 400万人入場、本当に大丈夫…?
 麗水万博は、「万博」「韓流」の威光をもってしてもなお、目標人数の800万人達成は至難の業でした(なんとか最終日に超えましたが)。順天湾庭園博は会期が倍、目標人数は半分なので一見楽勝に見えますが、近隣に大都市や人口密集地帯がない中ではかなりチャレンジングな数字なのかなと。そして、麗水万博再整備が全く間に合っていなかったり、自慢の「順天湾PRT(無人交通機関)」がいまだに整備中だったりと、スタートダッシュもとても無理な状況。また最後に無理な集客に走るようでは、さすがに今後の博覧会開催に問題が出てくる気もするのですが…。
5 ちょっと不安な国際情勢、南北関係に日韓関係、加えて鳥インフルエンザ…?
 やはり最後にこれは触れておかないといけないでしょう。おそらく「脅し」とは思いますが、何となく南北関係がきな臭いです。さらに、麗水万博当時からの竹島大統領上陸に端を発した日韓関係の悪化もまだ続いています。中国発祥の鳥インフルエンザが東アジア全域に一気に広がる可能性も、まだまだ否定はできません。何事もない可能性が99%以上とは思うものの、何かが起こればそうも言っておれないのが国際関係であり海外旅行。平和の祭典・博覧会を守るためにも、常に平和で安全な東アジアであってほしいと思うのですが…。

と、いろいろありますが、日本から韓国へは世界基準で見れば「超近場」。
ぜひあなたの目で確かめて、存分に楽しんでみてください!





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