ルート
シドニー国際空港−(シンガポール航空SQ618便)−関西国際空港 ※凡例: ★入場・体験観光 △外観観光 ◎食事 ※飛行機関係(ラウンジ、座席、機内食等)の感想は、世界一周フライトスケジュールにて。 |
シドニー・シンガポールのA380では「ツレがうつになりまして」と「三丁目の夕日」を鑑賞。シンガポール・関空は隣がいなかったこともあり、すっかり熟睡。目が覚めると窓の外はもうすぐ夜明けでした。 |
ちょっと音楽でも聞こうかと調べてみたところ、またもやEnyaのBook of Daysがあることを発見。前に聞いたのはTAM航空だったので、航空会社に関わらず人気の様子。確かに「旅」がテーマの曲ではあります。 |
いよいよ日が昇ってきました。2012年1月3日、新しい日、そして日本での新しい年のスタートです。この2回の「世界一周」で出会った人や街や事柄を、自分の"Book of Days"に抱えながら。 |
この雲の下には、いつもの慣れ親しんだ寒い冬とお正月が待っているはず。それを新鮮に感じられる自分に改めて気が付きつつ、世界一周最後の飛行機は雲の下へと降りてゆきました。 |
・シドニーからシンガポールまでは、現時点で世界最大の旅客機A380で移動。あまりに巨大で写真が上手く撮れません。そして、エコノミークラスは乗り込むのにも相当時間がかかっている模様。大きすぎるのはいいことばかりではないですよね。 ・とはいえ、このビジネスクラスは事実上のファーストクラス。エクストラチャージをとられましたが、まあ仕方ないよねというぐらいの専有面積の広さでした。そして、シンガポール航空の細やかなサービスと日本人のツボを突いた映画の数々。この便、7時間以上あったのですが、ついついずっと映画を鑑賞。せっかくのフルフラットシートを体験しないのはもったいないので最後の1時間ぐらいだけ横になったのですが、もったいなかったのか存分に楽しめて良かったのか何とも言えません。 ・シンガポール空港は9月に「0泊3日修行」で来て以来2回目。職場の方へのタバコのお土産(海外旅行の時はいつも買うようにしているのです)を購入した後は、シルバークリスラウンジでゆっくり。そして、いよいよ最後の便に搭乗。当然ながら周囲の乗客は8割方が日本人。機内の案内も日本語。もう日本です。 ・ウェルカムドリンクをひっくり返すという前代未聞のことをしてしまったところ、さっと複数のアテンダントさんが駆け寄って手助けしてくれました。シンガポール航空、さすがですね。この便はほとんど寝ていたものの、起きた後に食べた料理も大変おいしく、すっかりファンになってしまいました。 ・関空到着後、待っていたのはお正月のどんよりした曇り空。空港内に流れる琴の音に若干の違和感を感じながらも、また日本でのいつもの生活が戻ってきました。 今日の泊まりは「神戸の自宅」
|
こうして、旅は終わりました。 11日間、普通であれば相当長期間の旅ですが、2か月前に3週間の旅(世界一周)をしていることもあり、こちらは若干短い印象でした。とはいえ、まとめればなかなか大変で、やはりそれなりに長期の旅行であったなという気もしています。 もともとオセアニアに行ったのは、ちょうど世界一周航空券の制限距離をギリギリまで使い切るのにちょうど良かったというのが主な理由ですが、もうひとつ、ほっておくと自分はオセアニアに行かないかもしれないというのもありました。もともと歴史的なものやアート的なものが好きで、アウトドア系はそれほどでもないので、どうしてもアジアやヨーロッパに目が向いてしまうのです。また、オセアニアは航空料金が高く、距離別均一料金の世界一周航空券で行くのがお得だろうという打算もありました。最近はLCCの台頭でだいぶ変わりつつあるようですが、やはり直行便・域内便ともにある程度高止まりしてしまっている感はあります。 確かに自分の旅行趣味とは若干合わないところを感じなくもなかったのですが(良くも悪くもクィーンズタウンとか)、逆にいえばこの機会がなければテカポだのミルフォードサウンドだのハーバーブリッジだのブルーマウンテンだのの絶景に出会うこともなかったわけで、やはり旅というのは行ってみないと分からないし、自分の趣味だけで走り切るのも時として危険だなとちょっと感じたりもしました。 本当にクリスマスが真夏にあって、クリスマスの後のセールを「サマーバケーションセール」と銘打っているというのも、やはり実際に行ってその場で体験してみて印象的でした。もちろん知識として知ってはいたのですが、やはり実際に体験するのと知っているだけというのは全く違います。クリスマスに限らず、本当はそんな、ある国での常識がある国での非常識ってことは沢山あるんでしょうね。 非常識、常識と言えば、街の中心部を1年以上も大震災で壊れたまま、全く入れない状態に封鎖しているクライストチャーチもある意味、日本の常識から言えば非常識です。ただ、一旦全てを白紙に戻して、また新しい町を作っていくという発想は、それはそれで理解できないこともないのです。直せる人から直して行く方法では統一性のない街が生まれてしまうし、格差も固定される。それよりは時間をかけてみんなで街のあり方を話し合って、そのあと計画的に再建していく方が最終的な街の利益につながる。移民の国とそうでない国の差も大いにありそうですが、ある国の常識が決して他国では通じないし、また常識というのは実はさまざまな常識があり、それぞれに理屈があるということを、改めて思い知った気がします。 この旅から1年近くが立ちました。その間、私自身にも様々な状況の変化があり、これほど長い旅行をすることはもう難しそうです。ですが、今もサマークリスマスを祝っている国が地球の向こう側にあるということをどこか心の片隅に置きつつ、日本の常識の中での日々を過ごしていきたいなと改めて感じています。 ありがとう。そして、またいつの日か! Thank you very much, and see you again ! 2012.12.24 クリスマス・イブの日に いそべさとし |