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麗水万博に行こう!




麗水万博 5つのワクワク 5つの不安
まあ、開催まであと2年近くある段階で、何やかんや言っても仕方ないのではありますが。
(2012/6追記)実際に行ってきました。その状況を追記します。

5つのワクワク −これは楽しそう!!!−

1 待ちに待った万博開催!大規模な施設が予定されています。
 韓国は「ソウルとそれ以外」と言われるほどに、首都圏とそれ以外の地方との格差が著しい国です。特に、韓国南西部の全羅道は歴史的経緯などもあり、なかなか発展することができませんでした。これを打ち破る起爆剤として用意されたのが麗水万博だったのですが、1度は招致に失敗しています(2010年)。しかし不屈の精神で2012年の開催を勝ち取ったのです。
 地域間格差是正の意味もあるため、韓国政府も力が入っています。一押しは、複合海洋イベント空間「Big−O(Ocean)」。水上に巨大なビルを建てるとか。テーマ館や韓国国家館もなかなかのものができそうなのです。
(2012/6追記)確かに地域格差是正の意味合いはあるようなのですが、現政権が距離を置いているのもあってか、いまいち盛り上がりや後押しに欠ける気もします。建築物・展示内容も3カ月限定というのがあってか、かなり小粒という気が…。
2 やっぱりBIEの万博!世界各国から出展します。
 国際的なイベントの中でもトップに位置づけられるのが、国際博覧会条約に基づき、博覧会国際事務局(BIE、本部パリ)が登録または認定する国際博覧会。最先端の科学技術や国家的宝物の展示にとどまらず、外交の場としても使われています。
 この麗水万博は、上海万博に比べると小粒の「認定博覧会(認定博)」ではあるものの、やはりそこは万博。すでに日本政府をはじめ、中国、サウジアラビア、ドイツ、スペインなど、上海万博でも人気のあった国々が参加を決めています。色んな意味で国際色を高めるのが難しい台湾とは違い、麗水万博では国際色豊かな展示が大いに期待されるのです。
(2012/6追記)これは確かにそうですね。やはり台北花博とは国際色という点でまったく違う感じです。ただ、今回の訪問ではあまり見れていないので、次回に行ってみてきたいと思います。
3 日本政府館も出展!どんな展示になるのか楽しみ。
 上海万博でも素晴らしい演目を披露した日本政府館。麗水万博参加への正式表明は、すでに去年の2月に済ませています。特に今回の万博のテーマは「海洋」という日本の得意のもの。隣国ということもあり、大々的な出展が期待できます。
 海外に行ってまで日本のものを見るなんて…と思われそうですが、逆に海外で日本がどのように紹介されているのかを知るというのも、楽しく大切なこと。上海万博でも実感しました。そして、何よりも日本人の感性にも訴えかける、精巧・ハイクオリティでかつ感動的な展示が待っているに違いないのです。
(2012/6追記)オープニングの美しい映像、そして震災・津波。そこからの復興。確かに良かったのは良かったのですが、ここは韓流の国。もっとベタに感動を呼び起こしたり、感謝を伝えたりした方が良かった気もします。
4 食事のおいしい全羅道で開催!景色も超一級です。
 韓国では「食は全州にあり」とよく言われます。ビビンバ発祥の地として有名な全州は全羅北道の道庁所在地で、麗水市から見ると若干北に位置するのですが、とはいえ光州や木浦、麗水なども、韓国有数の美食の街のようです。特に、麗水は海沿いのため、刺身、海うなぎのかば焼き、牡蠣などが名物の様子。あまり辛すぎないという感想も見かけました。
 そして、瀬戸内海にも例えられる多島海の美しい景色。奇岩怪石を見て回る遊覧船などもあるようです。自然豊かな場所で開かれる万博というのは、最近のアジアでは珍しいケース。食や景色も楽しめそうな万博でもあるのです。
(2012/6追記)駆け足観光だったのであまりゆっくり食を楽しんではいないのですが、会場内で食べた海鮮チャンポンも、うなぎ丸ごと汁(?)も、アワビ入りサムゲタンも結構おいしかったです。外で食べたらもっと楽しめるのでしょうね。
5 熱しやすい国民性!3カ月の短期決戦で盛り上がれ!
 韓国人と言えば良くも悪くも燃え上がりやすい国民性のようで、それがワールドカップの応援の時や南大門の再建運動の時のように、国民が一丸となって一つのことに突き進んでいく原動力になっている気がします。良くも悪くも熱しにくく冷めにくい日本人(いまだに愛知万博マニアの方とか結構いますし…)と比べると、短期決戦には向いているのはないかと。
 今回の麗水万博はBIEの規定により3ヶ月間。どちらかと言えば短期決戦です。逆に会期が短いということが、韓国の人にとっては国を挙げて燃え上がりやすいのかな、と思ったりもしているのです。
(2012/6追記)最後の1週間だけ盛り上がる気も…。というか、首都圏一極集中の国で、ソウルからこんなに遠い場所でこれだけのものをやることにかなり無理があるような気がしなくもないのです…。


5つの不安 −これって、大丈夫かなぁ…???−

1 世界的サイトにホテルが全く出てこない。宿泊する場所があるのかなあ…。
 昔は海外旅行の際、初日のホテルだけは押さえておいて、あとは全て現地で探したりしていました。ところが、最近はexpediabooking.comあるいは楽天トラベルなどがあって、日本国内からでも手ごろなホテルを予約することが可能になってきたことなどから、ほとんど事前に押さえてしまっています。インターネット時代になって最も変わったことです。
 ところが、今回の万博開催地の麗水市のホテル、これらのサイトには全く掲載がありません。そもそもホテル自体があまりない街のようなのです。大きな近隣市があるわけでなし、果たして泊るところが確保できるのでしょうか…。
(2012/6追記)世界的サイトには出てこないのですが、HOTELNJOYhotelwideのようなサイトもさすがに出てきました。高いのは高いもののやっぱり事前予約できるのは知らない街で安心ですよね。
2 ソウル・釜山からのアクセス悪すぎ。行きに1日、帰りに1日かかってしまうのかなあ…。
 韓国はソウル一極集中の国家なのですが、更に主要都市はソウル−大田−大邱−釜山といった京釜線沿いに位置しており、このルートから完全に外れた麗水市には行くこと自体が多少困難です。市のホームページの公式見解でも、ソウル〜麗水はバス・鉄道で4時間半〜5時間程度、釜山〜麗水は2時間40分程度もかかります(実際はもっとかかるらしい)。
 ソウルと済州島からの国内線だけが飛んでいる麗水空港もあるのですが、わざわざソウル経由するのもなんとも。万博期間中は国際線も飛ばしたいようですが、たった3ヶ月間だけでは週末チャーター便がいいところでしょうね…。
(2012/6追記)鉄道アクセスはKTXでかなり改善されましたし、私のようにソウル経由で麗水空港に入るのも意外と便利です。福岡からビートルというアクセスもありますし。ただ、国際線はさすがにチャーターだけのようですね。
3 漢字をなくしてしまった韓国。中国・台湾のように瞬時理解はできないのかなあ…。
 上海万博の時、何と言っても便利だったのが、漢字を使っていること。多少の文字の違いや意味の違いはあっても、大体の内容を漢字で掴んでおき、より詳しい部分は英語を見るという方法が使えたのです。これは非常に便利でした。
 韓国語は、主要言語の中では最も日本語に近いのですが、漢字を捨ててハングルを使っており、見ただけでは何のことやらさっぱりわかりません。憶えれば非常に分かりやすい文字・言葉であるのも知ってはいますが、残念ながら私も含め大多数の日本人にとって漢字ほど「一目で分かる」感はありません。このあたりがネックになってくる気もしているのです…。
(2012/6追記)残念ながらこれは痛烈に感じました。やはり上海万博・台北花博の方が明らかに展示物や映像の理解が楽でした。漢字文化圏って偉大だなあという思いを強くしましたね。
4 日本の旅行シーズンを外した短い会期。本当に行けるのかなあ…。
 BIEの認定博は「3カ月以内」と決められています。そのため、麗水万博の会期は2012年5月12日から8月12日までの3カ月となっています。そもそも6ヶ月間行われた上海万博(登録博)に比べると会期が短いのです。
 この時期、微妙に日本のゴールデンウィーク(おそらく5月3日(木)〜6日(日))から外れています。さらに7月いっぱいは韓国の梅雨。お盆休み(おそらく8月11日(土)〜15日(水))は辛うじて入っていますが、閉幕前は人だらけでしょう。なんでこんな時期に設定したのか分かりませんが、会期が短い上に行きにくい時期の万博ではあるのです…。
(2012/6追記)行けましたが、結局週末だけの弾丸ツアーになってしまいました。お盆シーズンも行く予定ですが、ちゃんと見れるのは最終日だけになってしまう予定。…やっぱり厳しいですね。
5 日本と韓国の微妙な関係。日の丸は立てられるのかなあ…。
 麗水万博の招致に当たっては、日本はなかなか支持しなかったそうです。というのもテーマが「海洋」で、日韓の間には「竹島・独島問題」や「日本海(東海)呼称問題」など、海洋に関わる諸問題が山積しているから、だったとのこと。
 この話がどこまで本当なのか分かりませんが、確かに両国間には、海洋に限らず歴史問題など、様々な問題があります。上海万博でも問題視された「国旗掲揚」も、大きな問題となりかねません。万博好きの一個人としては全く関係ない、とはいかないのが国際関係。いろんなところで微妙な影を落としかねないなと、危惧しているのです…。
(2012/6追記)ジャパンデーは多少もめましたが、万国旗から日の丸を外すことも無く、そこは冷静に対応してくれていた気がします。会期中に大きな問題が起こらないことを祈りましょう。

とまあ、いろんな思いはありますが、もうちょっと様子を見ますかね…。
ということで、閉幕までどう変わっていくのか、楽しみなような不安なような…。



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