対馬壱岐国境紀行4日目(9月23日)その2
[0系新幹線]

ルート

印通寺港・★松岡記念館−(以下、原付)―★勝本朝市・★猿岩・★黒崎砲台跡・★鬼の窟遺跡・★国分寺跡・★ダイエー壱岐店・★左京鼻・★はらほげ地蔵・◎はらほげ定食・★原の辻遺跡・★丘の辻−(以上、原付)―印通寺港・★マリンパル壱岐―(九州郵船)―唐津東港〔本土〕―(昭和バス)―唐津大手口―(昭和バス・高速バス)―博多駅・◎名代ラーメン亭―(ひかりレールスター)―岡山―(0系こだま)―新神戸

※凡例: ★入場・体験観光 △外観観光 ◎食事
JR西日本特設ページから


写真など

岡山駅にて 車内 運転席
わざわざ岡山駅でひかりレールスターを降りて、こだまに乗り換え。いよいよ残すところあと2カ月となった0系新幹線に乗り納め。撮影していたのは私一人。 山陽こだまの乗車状況は、通常はまあこんなもの。11月はすごかったらしいが、それなら普段から乗ってやれよと言いたい。新幹線がなくなるわけではないが…。 いまとなってはレトロな0系の運転席。0系は個々の編成ごとに非常にくせがあり、これを伝承するのが困難なことも、引退を早めたらしい。
自動ドアのスイッチ 洗面台 男子トイレの窓
0系のドアの上には、一般の人がつい触れる場所に、自動と手動の切り替えスイッチが付いている。幼い日にはこれを「手動」にしたりと、いたずらしたものである。 洗面台もレトロ。ちなみに、私は東京出身の関西育ち。親戚はみな東京にいる。物心つく前から、何度となく新幹線で東京大阪間を往復していた。 男子用トイレのオレンジの窓ガラスはなぜか昔から印象に残っている。人がいるのを確認できて、でも見えすぎない色ということでこうなったのだろう。
ポスター ビュフェシンク ビュフェ棚
夏前からJR西日本は0系新幹線の宣伝をしていたが、休日の夜にしてこの状況。何人かお仲間を見つけたが、あまりにも少ない。葬式鉄は直前しか動かないのか。 ビュフェのシンク。もう2度と使われることはないのであろうが、きれいに磨かれていた。写真撮影をある程度意識しているのかもしれない。あと2カ月。 ビュフェの棚。おかしやお弁当が積まれていたのであろう。食堂車も事実上なくなってしまい、鉄道の旅は、快適にはなったが、つまらなくもなったものである。
電話室 相生駅にて 新神戸駅にて
昔は「○○株式会社の○○さん、電話が入っておりますので○号車までお越しください」などと、プライバシーなんて全く考えない車内放送が入ったものである。 相生駅で数分間停車の間にじっくりと撮影。よく政治駅とも言われるが、当時は相生に勢いがあったことや、姫路・岡山間に他に目ぼしい町もないのも事実。 深夜の新神戸で0系ともお別れ。長い間、おつかれさま。そして、旅も終わった。


旅の終わりに

     こうして、旅は終わりました。

     対馬と壱岐。ひとまとめにして語られることの多い島です。
     ところが途中にも書いたとおり、山また山の対馬、おだやかな丘が広がる壱岐。
     人々の気質も、街並みも、受ける印象が全然違う島です。
     0系新幹線も含め、今回の旅はあまりにも多彩であったため、最初は3つに分けようかと考えていました。

     しかし、険しい山も穏やかな丘も、山の暮らしも里の暮らしも、海の暮らしも、
     どれもがこの国のかたちであることには変わりありません。
     そして、それが国境の島であるが故に、より純粋な形で残っているともいえます。
     元寇の記憶、今だに朽ちることなく残っている砲台や要塞の跡、最前線の自衛隊基地。
     確かに、海の先には、目に見えない何かがありました。

     一方、0系新幹線も、進歩への情熱と卓越した職人技により技術立国を目指した、
     この国の一つのかたちであります。
     
     私たちは海外に出たとき、「フランス旅行をした」「中国旅行をした」などと言います。
     でも、国内旅行の場合は、当然、「日本旅行をした」とは言いません。
     ただ、今回の私の旅はある意味この国のかたちやあり方を改めて考えることができた
     「日本旅行」だったのかなと、改めて感じているところです。

     対馬も壱岐も、本当に良い島です。韓国人観光客の方が多い現状はもったいないともいえます。
     日本人としてぜひ一度訪れてみてください。
     そして、本日ラストランの0系新幹線、本当にお疲れ様でした。
     その記憶は、永遠に、この国のひとつの歴史として残っていくことでしょう。

対馬壱岐国境紀行 「この国のかたち」  (完)


対馬壱岐国境紀行タイトルページへ


Copyright with S.ISOBE(2008)(isobe@mtj.biglobe.ne.jp) ←@を大文字にしてありますので、修正してください。