ウィーン北駅ホームから見たプラーター大観覧車。また夜が明けて一日が始まる。さよならウィーン、さよならヨーロッパ。またしばらくたったら、来るからね。 | ウィーンからアムステルダムまでは、ブラジルのEmbraerのはずが、Fokker100に機材変更。非常に独特な、次々に吹き上がってくるようなエンジン音だった。 | スキポールは乗り換えの利便性向上を強く打ち出した空港。要所要所に乗り換え案内機が設置してあったりと、至れり尽くせり。若干、日本人的な感性を感じる。 |
野菜ラーメン(10ユーロ)、キムチラーメン(14ユーロ)まではともかく、サーモン(14.8ユーロ)やえび(15.0ユーロ)はラーメンの具として合うのだろうか…。 | ヨーロッパの空港ではもはやメジャーなすしバー。ただし、ちらしずし22.5ユーロとか盛り合わせが13〜18ユーロとか安くはない。酒のつまみのイメージか。 | これで20ユーロ弱だったはず。マクドナルドでも10ユーロ弱。スキポールは良い空港だが、中での食事は非常に高い。最近の日本が安すぎなのかもしれないが。 |
空港内には国立博物館の分館まであり、オランダの代表的な絵画が飾ってある。自国の文化を紹介する非常に良い取り組み。ちゃっかりミュージアムショップも。 | 空港の待合スペースは広く、椅子が埋まっていることもなく、場所場所で雰囲気も違っていて飽きない。この一画はオランダ伝統のデルホト焼きの壁。 | 10日間1,674枚の写真の最後は、帰国の飛行機。ヨーロッパ秋の旅もこれで終わり。お土産片手に、ほっとしたような寂しいような気分で747に乗り込む。 |
・最終日は帰るだけ。とはいえ、行きはエールフランスでパリ経由、帰りはKLMでアムステルダム経由で、ちゃんと楽しめるようにしておいた。スキポールはヨーロッパ随一の乗り換えが楽しい(楽な)空港と言われているので、それも楽しみ。 ・来た時と同じように、Sバーンウィーン北駅(プラーター通り駅)まで歩いていく。この国にもやっと慣れたが、ちょうどそこで帰るのは何ともさみしいものである。そんな気分になっているところに、ホームから見えたのが、日の出とシルエットになったプラーター大観覧車。「これからこの街では、また新しい1日が始まるんだなあ」とひとしきり感慨にふける。 ・ウィーン空港では、チェックインを自分でさせていたのだが、クレジットカードを入れたり2次元バーコードを使ったりするのではなく、自分で全てのEチケット番号を入力しなければならず、また途中途中で様々な質問事項が出てきて、非常に難しい。ちゃんと櫛形に並ばせたりもしないので、押し合いへしあい状態。日本人は割とお行儀がよいのだが、中国・韓国系の人やアラブ系の人は本当に並ばないし、分からないと操作をそのままにして係員を呼びに行ってしまう。日本人の後ろに並び変えて事なきを得たが、もう少し空港側も考えてほしいもの。 ・空港内で「No kangaroos in Austria」のマグカップと「ザッハートルテ」という、いかにもお上りさん的なお土産を購入。前者は自分用、後者は滞在中に食べられなかったことから自分&家族用に。(ちなみに、前者は今、朝のコーヒー用に使っています。後者は家で食べましたが、甘いのは甘いもののあんずジャムとの相性がよく、私&私の家族にはかなり好評でした。) ・この空港は手荷物チェックが、個別の飛行機ごとの搭乗室入室と同時に行われている。この方式は、管理スペースに入るのに時間がかかり過ぎないし、チェックしている間は飛行機も飛ばないし、搭乗客としては非常に良い。検査する側の空港職員は大変だろうが…。ちなみにスキポールも同様の方式であった。日本やヒースロー、シャルルドゴールのような、どの方面へ行く人も一か所で集中的に検査する方式の方が珍しいのだろうか。 ・アムステルダム・スキポール国際空港は噂に違わず、非常に乗り換えやすい空港。時間がたっぷりあるのに、すぐに乗り換え先が分かったしまった。ちょっと面白くない。シャルルドゴールの方が「本当にこれであっているんだろうか…」という不安感というか、冒険心がかきたてられた。そのあたりは、建物の配置など何事にも合理的なオランダ人と、作るときには使う人のことはあまり考えないフランス人の国民性の違い、なのだろうか。 ・スキポールは非常に楽しい空港なのだが、食べるものが高すぎ!マクドナルドのセットで10ユーロ程度というのはデフレに慣れた日本人にはちょっと厳しい。なんとなく野菜が食べたいのもあったので、サラダとサンドイッチ、スプライトにしたが、確か20ユーロ弱。ロイヤルホストでステーキが食べられるような金額になってしまった。空港だから高いというのは有るものの、関空にせよ成田空港にせよ、そこまで高い気もしない。 ・もしかすると、どこで食べても、ほぼ同じ金額を志向するのは日本人だけ?確かに、缶ジュースやペットボトルにしても、日本の場合そこまで売っている場所による差はない。しかしヨーロッパの場合はスーパーで買うのと、自動販売機で買うのと、お店で飲むのとでは、数倍違ったりする。それが当然の様子。チップのことと言い、だいぶ日本とは違う文化なのだろうなあと。あるいはあるときから日本が平等(≒公平?)を追求しすぎているのか。なんかそんなことも考えたりして。 ・とはいえ、チーズだの、リュックサックだの(これは舞台技術学校の着替えなどを持っていくときに大活躍中)、オランダの木靴の形をしたスリッパだの(機内で履いていたが、今は父親の専属にされてしまった)、いろんなものを買ってしまう。長く空港にいると、知らず知らずにお金を落としてしまうのでよろしくない。 ・帰りはKLMの747。室内は当然、エールフランスの777に比べる余裕のある作り。また、エコノミーといえども小区画に区切られており、エールよりも「荷物感」が少ない。ところが、エールフランスに比べると機内食は「エコノミーといえども欧州線なのにこの程度???」とびっくりするような内容で、飲み物もいまいち。夜食も「配るまで待っておけ」と言い、配られたカップヌードルは伸びきっていた。クルーは冷静だが、事務的で、温かみはあまり感じられない。夜食は取りにきた人だけに気前良く次々出し、やり取りも何かと陽気だったエールフランスとは好対照。 ・さらに驚いたのが、KLMにはパーソナルモニターが付いていなかったこと。欧州線なのでまさかと思い調べていなかったが、分かっていればおそらく乗らなかったはず。あったらあったでさほど使わないのだが、ないとないでこれはしんどい。特に、普段は携帯電話でしか時間を見ないため、携帯電話の使えない機内で時間を確認するすべがないのには困った。ちなみに、関空欧州線発着でモニターが無いのはKLMのみのよう。成田も含めると、ルフトハンザもない模様(関空便にはあり)。 ・しかし、「エコノミーにはエンターテイメントなんぞいらん」という質実剛健なところも、また国民性なのであろう。KLMとエールフランスは事実上経営統合しているが、こんなに国民性が違って大丈夫なんだろうかと、他人事ながら不安になる。とはいえ、そういう違った者同士でもなんとか上手くやっていく術を知っているのもまた、“ヨーロッパ”ということなんでしょうね。 ウィーンとブラチスラバ:“ヨーロッパ”ということ おわり
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